身体障害者手帳
智礼は左手がないのだから、身体障害者であることに間違いはない。
でも不思議なもので、身体障害があることを国に報告して
身体障害者手帳の交付を受けなければ、身体障害者として扱われない。
身体障害者手帳の申請は強制ではない。
身体に障害を持っていても、手帳を持っていなければ身体障害者ではないのだ。
世の中には障害を持っていても、手帳を申請しない人はたくさんいる。
手帳を申請するとどうなるのか。
障害者用に作られた建物・施設を利用できる。
障害者用に支給されるサービス・制度を受けることが出来る。
一般の人から見たら、手帳を持っていようがいまいが、智礼は障害者である。
淋しいけれど、同情もされれば差別もされる。
ならば利用できるものは利用しよう、と私は考えた。
受けられるサービスは受け、もらえるお金は貰う。
国のお世話になる、なんていう考え方は私にはない。
智礼の左手と同じ様に、智礼が持って産まれた権利だ。
堂々と胸を張っていればいい。
障害者手帳は返却することも出来る。
智礼が大きくなって私とは違う考え方を持ったならば、
その時に障害者手帳は返却すればいい。