家に赤ちゃんがいる生活

智礼が退院して私の実家での生活が始まった。

授乳間隔のこと、飲む量のこと、体重の増え方で頭は一杯。

いつ見ても目をつぶっていて、泣くとオロオロしてしまう。

ただ寝ているだけの智礼を見て幸せを感じる日々。

この頃は、睡眠時間が僅かでも大丈夫なように母親の身体が

できているようで、普段なら8時間くらい寝ている私でも

2時間間隔の授乳に耐えられて、自分が一番驚いた。

産まれたばかりの赤ちゃんを見る機会は、普通の人はあまりない。

近所の人達が智礼に会いに来てくれた。

まず智礼を見て、次に言う言葉は、

「あの昭子ちゃんが子供を産んだのね」

私が小学生の頃から色々とお世話になっている御近所の人は、

必ずそう言った。

そして、智礼の手のことも事前に私の母が話していたようで、

皆さん「大丈夫だよ」と言ってくれた。

私は嬉しかった。

「大丈夫だよ」という言葉ではなくて、みんなが智礼に会いに来てくれたこと。

きちんと左の手を見てくれて、握手してくれたこと。

そして可愛いと言ってダッコしてくれたこと。

変に気を遣って色々言われたりするよりも、智礼の存在を可愛いと思ってくれる

人に囲まれていることが嬉しかった。

オムツを替えようとする時、蒸れていた感触がスッとするからか、

新しいオムツをあてがう一瞬の隙に放物線が描かれたことが何度かあった。

そして智礼の口は、‘ホォッ’という感じで気持ち良さそうな表情をする。

オチンチンの向きが悪いと、私にかかったり、布団にかかったりして大変だった。

そう言えばこの頃は、ほぼ毎回オシッコとウンチがでていたなぁ。

産後28日はゆっくりしていなさい、と私の母が何度も何度も繰り返した。

でも初めての赤ちゃんのお世話は面倒でも嬉しい。

それに外に出て気分転換もしたい。

近くの神社でお祭りがあり、屋台がでるので行ってみたい。

無理矢理に外出して自分の身体を壊しても、仕方が無いので、

お祭りに行ってきたパパにイライラをぶつけた。

自分だけ楽しんで来て…。

 

親ばか誕生の瞬間   形成外科の初診