赤ちゃん返りの智礼

七海が産まれてから智礼は頑張っている。

退院後一週間くらいに『淋しい・・・』といって泣いた時よりも

もっと辛い思いをしているのかもしれない。

自分よりも七海の方に視線が集まり、お世話をされることに気付き

最近になってようやく自分をアピールしなければ、と思ってきたようだ。

ハイハイで移動したり『食べさせて』『着替えさせて』『七海を置いて抱っこして』

『ベビーカーで出掛けたい』とすっかり甘えん坊。

そしてオッパイの時に限って『ウンチだからお腹をクルクルして(さすって)』とか

『喉が乾いて我慢できない』と言うようになったり

『トモもオッパイ、飲みたい』と言って七海よりも先に抱っこしてきて

チュウチュウ飲むことも日常茶飯事だ。

歯があるので最初は不安だったが、結構上手に飲んでいる。

でも七海が泣いているとガラガラであやしてくれたり、お腹をトントンしてくれたり

『オシッコでたのかなぁ』といってオムツを触って新しいオムツを取ってくれたり

寝ているとタオルをお腹にかけて静かに話したりするようにもなった。

七海と同じに赤ちゃん扱いをすると嬉しそうにする時、怒る時もあり

恥ずかしそうにする時もある。

智礼の中で、お兄ちゃんの自分と赤ちゃんの自分が戦っているのかもしれない。


七海が産まれて5ヶ月が過ぎたが、最近は智礼の赤ちゃん返りもだいぶ落ち着いてきたように思う。

里帰り先から帰ってきて2〜3ヶ月くらいの時が一番しんどかった。

しかし智礼の赤ちゃん返りだけを考えると、想像していたよりもずっと少なかった。

もともと智礼は自分の感情や欲求を表現することが苦手で、一歩下がってしまうところがある。

それが逆に智礼の中にストレスを抱え込んでいるのではないかと心配で

『七海を見ないで、トモを見て』と気持ちを口に出してくれるとホッとしてしまうのだ。

そして大泣きしている七海を置いて智礼をダッコしているときに

『七海が泣いてるからダッコしてあげな。まだ赤ちゃんなんだから』と私の膝から降りる智礼は

七海のお兄ちゃんになろうと頑張っているのだなぁと思う。

智礼、お兄ちゃんになる ちょっといい話